2017-10-20 Fri
直前のキャンセル・・・年に1回あるかないか・・・
一応キャンセルポリシーなるものは民宿を始めた当初から決めていた。
それでも、電話予約の時にいちいちお時間をいただいてまで詳細に説明することはなかった。
それはキャンセル前提のご予約ではなく、お泊りしていただく事を前提としてご予約を受けているという事。
それに予めキャンセル料を説明させていただくことによってお客様が不快に感じるのではないかと感じていたという事。
ただ、お客様のご指摘によりHPには記載させていただくようにした。
HPに記載する事も今まで考えなかった訳ではなかったが躊躇はしていた。
それはHPに記載することによって、そのキャンセル料は必ずいただくと受け止められる事がどうも気になったから。
飛行機が欠航になったり、電車の車両事故等公共機関が理由のキャンセルは当然いただかないし、閑散期や特にその平日など、規定通りのキャンセル料を頂かない事も少なくない・・・
金土日などの週末、連休やGW、8月9月などの繁忙期は満室でお断りするお客様も多く、直前のキャンセルで空室になることはとっても大きな損失だし、来たいと思っていただいたお客様にもご迷惑がかかる。
しかも部屋数4部屋のうちにとっては、1部屋のキャンセルが25パーセントの損失になります。
キャンセル料を頂戴するのは当方にとってもとても心苦しい・・・
それをお電話で言う事自体とても申し上げにくいことです。
それでもやはり情報として示した方がいいと指摘された事からHPにだけは記載する事にした。
今回、8月16日のお泊りをご予約いただいていた家族4人のお客様。
前日の夜7時20分に子供が熱を出したとキャンセルの電話をいただいた。
大変心苦しかったが、お盆の繁忙期で更にご宿泊予定日の前日夜によるキャンセルという事でキャンセル料を請求させていただいた。
先方は「分かりました。書留にて送付します」と丁寧に電話に応じてくれた。
そしてうちは書留が着いたら、うちのギャラリーに置いている「漆の栞」を送ってあげる段取りしていた。
結局8月16日は当日埋まることはなく空室のままでした。
その後書留は1週間、2週間経っても届かない・・・
お仕事が忙しいのか、忙しくてお忘れになっているのか・・・
催促のお電話をするのも気が引ける・・・
結局、3週間後にお電話した。
話し中・・・時間を置いて再度電話するも話し中・・・
翌日かけても話し中・・・
???
まさかとは思ったが、違う電話でかけると・・・かかった!・・・が出ない。
時間を置いてかけると話し中・・・翌日かけても話し中・・・
ずっといろいろ考えた・・・
そして先日、もう一度店の電話ともう一つの電話で掛けたがやはり話し中。
うちにはまだ電話があるので3つ目のその電話でかけたら案の定かかったが・・・やっぱり出ない。
そして、時間を置いてその3つ目の電話でかけるとやっぱり話し中に切り替わっていた。
そう思いたくなかったが、もうこれは着信拒否設定を疑わざるを得ない。
ネットで調べると30件ほど着信拒否設定はできるらしい。
うちもさすがに30件も電話番号を持っていない。
組合役員会でも相談した。
なくはないが払っていただけない事もあったとの事。
しかし今回のような着信拒否は初めてのことだと。
昨年、東京の居酒屋で早稲田大学の新歓コンパで80人の予約ドタキャン騒動がニュースになった。
これは80人の予約を前日に30人に減らしてほしいと、店側は50人も減るのは大変な損失だから30人減の50人の宴会になんとかしてもらえないかとお願いし承諾を得る、しかし結局当日1人もこなかったと・・・
うちはそんな大きな店ではないが、今後こういうことが増えていくと、宿泊業界だけではなく、飲食業界など予約商売はすべて身元確認や事前カード決済、前金などのデポジット制になるのではないかという事。
・・・世知辛い世の中になるな・・・
都会から引っ越ししてきて民宿をして18年、初めての経験、初めて感情・・・
移住した僕たちが良いも悪いも感じた輪島の伝統や工芸、食べ物や街、建造物などを伝えたりして、もちろん合わないお客さんもいるだろうが、すこしでも喜んでくれたり発見したりしていい思い出になるよう一生懸命接してきたが、初めての今回のできごとですごく残念な気持ちを引きずっている。
もちろん、ほとんどすべてがいいお客さんだが、あれからずっと気持ちが晴れない。
すべての経験に無駄はないと思っているが、今回はかなり心が痛い勉強をさせていただいた。
スポンサーサイト